旧CTの解体・回収
写真1、2が今回新CT導入に伴い撤去となったCT装置で、13年という長期間稼働していたシーメンス社製16列CTです。当院では同じシーメンス社製の64列CTが現在も稼働していますが、64列CT導入以前はこの16列CTで心臓CT等の複雑な検査も行っていました。16列CTは長きにわたり活躍してくれた装置です。私は今年で働き始めて9年目になりますが、このCTから沢山学ばせてもらいました。
解体・回収作業(写真3)は約2日という短期間で終了し、その後、床・天井・壁の塗装や空調整備期間として約1週間程度かかり、新CT設置の準備が完了しました。
新CTの設置・稼働
写真5が新たに導入となったGE社製64列のDual-Energy CTです。設置期間はとても短く約2日程度で、その後メーカーによる装置の点検等の引き渡し試験が行われ、最後に横浜市からの使用許可を受け、旧CT解体期間を合わせて約3週間で新CT稼働となりました。
これで当院ではシーメンス社製64列CTとGE社製64列CTの2台体制となり、検査効率の向上やDual-Energy技術によって行える新たな撮影が可能となりました。
CT装置更新という機会に立ち会うのは初めての経験でしたが、その短さに驚かされました。しかしながら短期間とは言え装置更新に伴いCT装置が1台体制となってしまう中で、できる限り検査数を落とさずに運用する為の方法や事前準備を学べたことは、今後にも生かせる貴重な経験となりました。
新CTでは新たな技術を駆使した撮影方法が可能となり、造影剤の減量・被曝線量の低減・定量解析等が行えるようになりました。これらの技術を最大限に活用していけるよう撮影技術の習得に力を入れていきます。
X線CT専門技師 江上 桂