今回は当院がMRI検査を安全におこなうために、日々行っていることを紹介したいと思います。
MRI検査をするときに最も気を付けなくてはいけない事、それは“本当にその患者さんをMRI室に入れて検査して良いのか”ということです。MRI室に金属は持ち込めません。しかし、患者さん自身の体内にいろいろな医療デバイスが入っていることがあります。当院の場合、1.5T(テスラ)と3.0Tの2台MRI装置があるため特に注意が必要です。
MRIは強力な磁石と電磁波の力を利用して身体の臓器や血管を撮影します。
MRIの磁石の強さはT(テスラ)で表し、数が大きいほど磁力が強くなります。したがって、1.5Tより3.0Tがより大きな磁力です。
この磁力が体内金属への及ぼす作用は
①吸引力・回転力
②発熱
があり、磁力が強いほど作用も大きくなるため体内金属の種類によって1.5T装置のみ検査可能か、3.0T装置でも検査を行えるのか確認が必要となります。
便利なサイト見つけました!
医療デバイスそれぞれの添付文章が全て揃っていれば、そこからMRIに関する情報を探し出せば良いですが、時間と労力がとてもかかります。そこで、文字を入力しただけですぐに検索してくれるインターネットを使用しない手はありません。しかしインターネット検索はとても手軽な一方、情報が多すぎてこれもまた大変な場合が正直あります。
何かもっと手軽に、そしてすぐに分かる検索サイトはないものかと思っていたところ、技師長が情報を持ってきてくれました。非常に便利なので先生の病院でもし困っていたら使ってみてください。
そのサイトは、メディエ株式会社が運営しているmedie(Medical Disporsable Equipment)医療材料データベースです。「本当にこういうの、探していたんだよね」と言いたくなるサイトです。この中にある、「医療機器のMR適合性検索システム」。非常に優れものです。この会社は、もともと医療材料のデータベースを役立つ分類ごとにまとめて編集し、お客様に提供していた会社のようです。このMRI適合検索システムのおかげで、翌日のプリチェックと安全確認をスムーズに行うことができています。MRI検査を安全に効率よく行うためにもこの検索システムは非常に重宝しております。
また、MRI検査の安全面での疑問などはMRI SAFETY FOURUMもおすすめです。MRI検査時における様々な疑問に対して解決してくれます。日々更新されているので、こちらのサイトもおすすめです。
便利なものは共有した方が良いなと思い、今回はこのようなサイトを紹介させて頂きました。安全な医療を提供する上で、また良い情報がありましたらこの場を使って紹介していきたいと思います。
MRI担当 平野