最近はご高齢の方が検査する機会が増え、円背の患者さんも1日に何人もMRI撮影にいらっしゃいます。
当然、円背しているとまっすぐ寝ることは出来ず、なおかつ頭部は顎が上がった状態になります。(このポジショニングだと頭部MRIや頭部血管の撮影に悪い影響を及ぼしてしまうことがあります。)
さらに、曲がった背中が常に寝台にあたるため検査中は痛みが続き、動いてしまうことで検査が上手くいかないこともあります。そこで、当院では 円背姿勢の患者さんに対してMRI用スパインマットレスというのを使用しておりますので、ご紹介したいと思います。
MRI用スパインマットレス
円背姿勢の方が平らな寝台に横たわる際には、頭頂が下がり顎が上がった状態になります。
そこでスパインマットレスを用いると、患者さんの足が自然に上がり、頭部位置が下がり顎を引いた状態に近づけることが出来ます。長時間の検査でも、円背患者さんにとって無理のない体勢を維持し、検査を円滑に進める事ができます。
さらに、臀部から脊柱部にかけて、左右からの傾斜を設け安定したホールド感をもたらす新タイプのスパインマットレスが追加されました。背骨があたる中心部はクッションを抜き圧力を分散することにより、背骨のマット底打ちによる痛みを大幅に軽減できる形状です。実際に患者さんには非常に好評を得ています。CT検査で使っている施設もあるようです。MRI検査は他の検査に比べて、検査にかかる時間が長いですのでこのような患者さんが少しでも楽になるような補助具は必要ですね。