マニアック?なレントゲン撮影用の小道具を御紹介します ー散乱線除去用グリッドー


私達、放射線技師は先生により良い画像を提供するため日々撮影に努力しております。今回は、良い画像を撮影するために撮影の際使用している道具を一つ紹介させて頂きます。画像の評価に一番影響を与えるのは二次的に発生する散乱線です。X線を体に照射すると体内で散乱線が発生します。この散乱線が画像のコントラストを低下させる原因になります (図1)。よって良い画像にするためには、この散乱線がフイルム(カッセテ)に到達する前に除去しなければなりません。そのために作られたフィルターがグリッドであります。

 構造は鉛とアルミを数ミリ間隔で配置してます。X線管から放射されたX線(一次X線と呼ぶ)は放射状の軌道で放出されますが、散乱線は体と一次X線との相互作用によりランダムな軌道を描きます。このランダムな軌道を取った散乱線をグリッドの間隙(鉛)が吸収することにより散乱線を除去します。(図2)

 形はカセッテと同じ四角形で大きさはさまざまですが50㎝×30㎝などで厚さは数ミリ程度です。フイルムと患者さんの間に配置します。(図3)

画像に影響を与える散乱線は体部の厚さが10~15㎝以上の時と言われていますのでグリッドを使用する撮影部位としては頭部・胸部・腹部・脊髄・肩・大腿骨などです。比較的、厚みが薄い手関節・指などには使用しません。ただし、グリッドは散乱線を除去してくれるのですが必要なX線も一部吸収してしまうため照射線量を増やさなければなりません。
今後も先生に良い画像を提供するため一生懸命努力していきたいと思います。

*この記事はR@H2014年に掲載した内容を再編集したものになります。